奈良市・生駒市のドローン事業者向け|飛行許可・承認取得の手順と注意点
ドローン事業を始めるには「飛行許可・承認」が必要
ドローンを使った空撮・測量・点検・イベント撮影などを事業として行う場合、国土交通省の「飛行許可・承認」を受ける必要があります。
2022年の航空法改正により、登録制度が強化され、飛行場所や方法によっては許可なしで飛ばすと罰則の対象になることもあります。
飛行許可・承認が必要なケース
以下のいずれかに当てはまる場合、国交省の許可・承認が必要です。
- 人口集中地区(DID地区)での飛行
- 夜間飛行
- 目視外飛行(FPVなど)
- 人または物件との距離30m未満の飛行
- イベント上空での飛行
- 危険物の輸送や物件投下を伴う飛行
これらの条件は、航空法第132条および132条の2に基づいて定められています。
許可申請の流れ
奈良市・生駒市でドローンを飛ばす際の基本的な申請の流れは以下の通りです。
- DIPS 2.0(ドローン情報基盤システム)への登録
国交省のオンライン申請サイト「DIPS 2.0」でアカウントを作成します。 - 機体登録
2022年6月以降、登録されていない機体は飛行禁止となっています。
シリアル番号を入力して登録を完了させます。 - 操縦者情報・飛行経路の入力
飛行目的、場所、日時を具体的に入力します。 - 飛行マニュアル・安全対策書類の添付
業務飛行の場合、国交省標準マニュアルまたは独自マニュアルを提出します。 - 申請送信・審査
通常、審査には約10営業日〜3週間程度かかります(申請内容や時期により変動します)。
奈良市・生駒市での注意点
奈良市・生駒市では、観光地や文化財周辺での飛行が多く、地元自治体や施設管理者の許可も必要になる場合があります。
- 奈良公園・興福寺・東大寺周辺は文化財保護区域
- 生駒山周辺は電波塔・送電線が多く電波干渉リスクあり
- イベント撮影の場合は主催者および警察署への事前相談が推奨
国交省の許可があっても、地元の管理者が禁止している場所では飛行不可です。
※奈良県内での飛行は、奈良県ドローン安全協議会や文化財保護課への事前確認が求められる場合があります。
ドローン登録制度とライセンス制度
2022年から「ドローン登録制度」、2023年からは国家ライセンス制度(一等・二等無人航空機操縦士)が始まりました。
- 登録されていないドローンは、リモートIDの有無にかかわらず飛行が禁止されています。
- 目視外飛行や夜間飛行を業務で行う場合は、二等無人航空機操縦士以上の資格が必要となるケースがあります。
- 免許があれば、一定の条件下で包括許可申請が可能
資格を持っていない場合は、個別に飛行計画を申請しなければなりません。
よくある不許可・再提出の原因
DIPS申請では、以下のようなミスが多く見られます。
- 機体情報(メーカー名・型式)の誤り
- 飛行経路図が不明瞭
- 添付マニュアルの不備
- 飛行目的が曖昧(「撮影」だけでは不十分)
- 安全対策の具体性不足
特に業務での申請では、安全対策書類の内容が不十分だと審査保留や再提出になります。
行政書士に依頼するメリット
ドローンの飛行許可申請はオンライン申請が基本ですが、「標準マニュアルの記載内容」「飛行経路図の作成」「包括申請の設計」など、実務上は専門知識が必要です。
行政書士に依頼すれば、
- 最短で許可を取得するための申請書類作成
- マニュアル作成・DIPS入力代行
- 飛行区域に応じた自治体確認のサポート
といった形で、手戻りを防ぎながら確実に許可を取得できます。
まとめ
奈良市・生駒市でドローンを業務利用する場合は、
- 国交省DIPSでの許可申請
- 機体登録・リモートID対応
- 地元自治体・施設管理者への確認
が必須です。
法改正後は制度が複雑になっているため、安全・確実に飛行を行うには専門家への相談が有効です。
