ネット古物商を始めるための許可申請と実務ポイント

サイト公開前に運用を作る

ネット古物商は、ECサイトを作るだけで始められる事業ではありません。許可、管理拠点、仕入れ時の本人確認、取引記録、在庫と発送を一つの運用にします。

販売だけ行うサイトと、一般消費者から宅配買取するサイトでは、必要な本人確認と記録の難易度が大きく異なります。

BACK OFFICE管理拠点

営業所で許可証、帳簿、在庫、注文、顧客対応を管理します。

IDENTITY買取本人確認

非対面買取は法定方法を選び、単なる身分証コピーで済ませません。

TRACEABILITY商品追跡

仕入れから販売・発送まで、商品番号で台帳と在庫をつなげます。

事業モデルを分ける

ネット販売とネット買取は、必要な仕組みが異なります。

仕入れ済み商品を販売業者市場等から仕入れた在庫をECで販売。仕入れ時の相手方確認・台帳を整えます。
店頭・出張で買い取ってネット販売対面本人確認、行商、買取伝票、在庫登録を連動します。
宅配買取してネット販売非対面本人確認、査定、返送、振込、本人確認記録を設計します。
委託販売所有権・販売代理・手数料・返品・本人確認の役割を契約で明確にします。
業者間売買相手が古物商でも本人確認等が自動的に免除されるわけではありません。
最初は取引モデルを絞る

最初から複数モデルを同時に始めず、本人確認と台帳を確実に運用できる方法から開始する選択も有効です。

開業前に作る仕組み

サイト公開前に、法令対応と業務処理を画面・帳票へ落とします。

許可表示ページ公安委員会名、許可番号、氏名・名称を見やすく表示します。
URL管理表自社ドメイン、モール、ストアの開設・変更・閉鎖日を管理します。
買取申込フォーム氏名、住所、職業、年齢、商品、本人確認方法、同意事項を取得します。
商品管理番号買受け時の台帳番号と販売・発送番号を関連付けます。
在庫保管盗難・取り違え・個人情報混在を防ぐ区画・施錠・棚卸しを行います。
返品・キャンセル買取不成立品の返送、販売返品、真贋・状態相違への対応を定めます。
本人確認情報の保管方法も決める

本人確認書類の画像を保管する場合は、保存範囲・アクセス権・削除ルールも決めます。

宅配買取の本人確認

非対面取引では、法令に列挙された方法から事業フローに合うものを採用します。

本人限定受取郵便等古物商から相手方へ送付し、到達を確認する方法。
転送不要郵便と代金送金等送付・到達・振込口座等を組み合わせる法定方法を確認します。
電子署名・公的個人認証等対応サービス・電子証明書を用いる方法。
印鑑登録証明書と押印書面相手方から書面と証明書の送付を受ける方法。
eKYCサービス古物営業法のどの確認方法を満たすかを確認します。
免許証画像だけの確認は不可

運転免許証のコピーや画像を送ってもらうだけでは非対面本人確認として不十分です。

手続きを進める順序

01取引モデルを選ぶ

販売のみ、店頭買取、出張買取、宅配買取を区別します。

02許可・URLを整える

営業所、管理者、許可、URL届出、ウェブ表示を完了します。

03本人確認方法を決める

対面・非対面別に手順と利用サービスを決めます。

04台帳と在庫を連動する

買受日、相手方、商品特徴、販売・発送まで追跡できるようにします。

05スタッフ手順を作る

査定、盗品疑い、本人確認不備、未成年、返送等の対応を定めます。

06テスト取引を行う

申込から本人確認、入庫、販売、発送、記録保存まで試します。

確認チェックリスト
  • ネット販売に使う全URLを把握した
  • 許可情報表示ページを作成した
  • 宅配買取の本人確認方法を法令基準で選んだ
  • 古物台帳と商品管理番号を連動した
  • 本人確認書類のアクセス権を限定した
  • 返品・買取不成立品の返送ルールを作った
  • 盗品疑い時に警察へ連絡する担当を決めた

確認しておきたいポイント

販売だけなら本人確認は不要ですか?

仕入れ時・買受け時の本人確認や帳簿義務を確認します。販売時にも記録義務がある特定品目があります。

本人確認サービス導入で法令対応は完了しますか?

サービスの方式が古物営業法のどの方法に当たるか、取得項目・保存・例外処理まで確認します。

在庫を外部倉庫へ置けますか?

営業所との関係、帳簿管理、警察の確認対応を具体的に整理して確認します。

ネット古物商の開業フローを整えたい方へ

販売サイト、宅配買取、非対面本人確認、商品番号、古物台帳、在庫・発送を一つの業務フローとして設計します。

古物商許可についてさらに確認する

※利用するeKYCや郵送確認サービスが古物営業法上のどの確認方法に対応するか、導入前に仕様と証跡保存を確認してください。