奈良市・生駒市でネット古物商を始めるための許可申請と実務ポイント
ネット古物商許可とは?
古物商許可は、中古品を売買・交換・委託販売する事業者に必要な許可で、古物営業法に基づき警察署が営業所所在地を管轄して許可を出します。
無許可で営業すると、営業停止や罰金などの法的制裁が科されるため、特にネット販売では「自宅発送」「倉庫保管」の扱いに注意が必要です。
ネット販売の場合も、営業所の保管場所は警察が確認できる状態である必要があります。
許可取得の流れ(ネット販売向け)
1. 営業所の準備
- 自宅でも申請可能ですが、販売品を保管する場所が明確であること
- 保管場所の鍵管理やアクセス制限があることが望ましい
- 複数の場所で在庫を管理する場合は、各営業所ごとに申請が必要になる場合があります
2. 必要書類の準備
- 古物商許可申請書(都道府県警指定様式)
- 個人の場合:住民票、身分証明書
- 法人の場合:登記事項証明書、役員の身分証明書
- 営業所使用権限を証明する書類(賃貸契約書、所有権証明など)
- 営業所の平面図(倉庫や陳列場所を明記)
- 事業内容や取扱品目を明確にした計画書(特にネット販売の場合は発送フローを記載すると審査がスムーズ)
3. 警察署での申請
- 営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課に提出
- 書類審査後、補正や追加資料の指示がある場合があります
- 場合によっては面談で保管方法やネット販売方法について質問されることがあります
4. 許可証の交付
- 書類に問題がなければ概ね40日程度で許可証が交付されます
- 許可証には氏名・法人名・営業所・取扱品目が記載されます
- 許可取得後は営業所に掲示が必要で、警察署からの立ち入り検査に備えて管理する必要があります
ネット販売ならではの注意点
- 在庫管理:ネット販売でも在庫品は営業所に保管し、警察が確認できる状態にする
- 外部発送:宅配業者を利用する場合も、営業所からの発送フローを確立する
- 複数サイト運営:楽天・ヤフオク・メルカリなど複数サイトで販売しても、許可は1件で対応可能
- 禁止行為:無許可販売、盗品販売、他人の許可証を使った販売は禁止
- 取引記録:販売履歴や入出庫記録を保存しておくと、万が一の確認時にスムーズ
- 家族名義のアカウントで販売する場合も、許可証上の管理者が責任を持つ必要があります
手数料と審査期間
- 申請手数料:19,000円(収入証紙で納付)
- 審査期間:概ね40日前後(警察署によって若干前後する場合あり)
- 許可証の有効期間は原則5年で、更新手続きが必要
- 更新の際も、営業所所在地や役員・管理者の変更がある場合は届出が必要です
よくある失敗例(ネット販売向け)
- 営業所の平面図が不十分で保管場所が不明確
- 事務所が自宅の押入れで、鍵管理が不十分
- 犯罪経歴のある人が役員・管理者に含まれている
- 個人事業者の住所と営業所住所が異なり、説明不足
- 発送フローやネット販売方法を計画書に書かず申請したため補正指示が出た
行政書士に依頼するメリット
- 書類作成の正確性と手続きの迅速化
- 面談や補正対応の代行
- ネット販売特有の注意点も踏まえた申請サポート
- 許可取得までの期間短縮
- 初めての古物商申請でも安心して進められる
まとめ
奈良市・生駒市でネット古物商を始める場合、営業所の適正管理、必要書類の正確な作成、警察署手続きの理解、ネット販売特有の注意点が重要です。
行政書士に相談すれば、実務上の細かいポイントまで踏まえた申請が可能になり、スムーズにネット販売を開始できます。
