産業廃棄物収集運搬業許可を取る前に確認したい5つのポイント|申請前に整理すべき事項とは
産業廃棄物収集運搬業許可は事前準備が重要
産業廃棄物収集運搬業許可は、申請書を提出すれば取得できる許可ではありません。
申請時には、事業を適切に継続できる体制が整っているかどうかが確認されます。
特に初めて許可取得を目指す場合は、申請前の準備不足によって手続きが長引くケースもあります。
産業廃棄物収集運搬業は、廃棄物処理法に基づく許可制度です。廃棄物の不適正処理を防止する目的があるため、形式的な書類審査だけでなく、事業実態も確認される傾向があります。
そのため、申請前に基本的なポイントを整理しておくことが重要です。
① 運搬する産業廃棄物の種類を決めているか
産業廃棄物収集運搬業許可では、運搬する産業廃棄物の種類を申請書に記載する必要があります。
例えば、次のような種類があります。
・廃プラスチック類
・金属くず
・木くず
・がれき類
・汚泥
建設業と製造業では、扱う産業廃棄物の種類が異なることも多いため、自社の事業内容に合わせて整理する必要があります。
また、後から取り扱う産業廃棄物を追加する場合には、変更許可が必要になるケースもあります。
そのため、将来的な事業内容も踏まえて検討しておくことが大切です。
② 運搬車両の準備ができているか
産業廃棄物を運搬するためには、適切な車両を確保している必要があります。
車両は必ずしも自社所有である必要はなく、リース車両でも申請できる場合があります。
ただし、次の点は確認されます。
・実際に使用できる車両か
・飛散や流出を防止できる構造か
・運搬物に適した設備があるか
例えば、がれき類を運搬する場合と、廃液を運搬する場合では必要な設備が異なります。
また、車両には次の表示が必要になります。
・産業廃棄物収集運搬車
・事業者名
・許可番号(下6桁)
申請前に、車検証や車両写真なども準備しておくと手続きがスムーズになります。
軽トラックやリース車両で申請する場合の注意点については、軽トラックでも産業廃棄物収集運搬業許可は取れる?必要な条件・注意点・実務対応を解説、リース車両でも産業廃棄物収集運搬業許可は取れる?必要書類・注意点・実務対応を解説でも触れています。
③ 財務状況に問題がないか
産業廃棄物収集運搬業許可では、財産要件も確認されます。
これは、事業を継続できる経済基盤があるかを確認するためです。
法人の場合は、主に次の書類が確認されます。
・貸借対照表
・損益計算書
・法人税申告書
個人事業主の場合は、次のような資料を求められることがあります。
・預金残高証明書
・確定申告書
・資産状況を示す資料
特に注意したいのは、債務超過や大幅な赤字決算です。
ただし、赤字だから必ず不許可になるわけではありません。
資金状況や事業継続性を説明できれば、許可取得できるケースもあります。
赤字決算や債務超過時の財産要件については、産業廃棄物収集運搬業の財産要件とは?赤字・債務超過でも許可取得できる?にて解説しています。
④ 欠格事由に該当しないか
産業廃棄物収集運搬業許可では、欠格事由に該当しないことも重要な要件です。
例えば、次のような事項が確認されます。
・一定の犯罪歴
・破産手続の状況
・反社会的勢力との関係
・過去の行政処分歴
法人の場合は、代表者だけでなく役員も確認対象になることがあります。
また、申請内容と実態に矛盾がある場合には、追加確認が行われることもあります。
特に、実際には事業を行わない名義貸しのような形態は厳しく見られる傾向があります。
欠格事由の具体例や、法人役員が確認対象になるケースについては、産業廃棄物収集運搬業の欠格事由とは?許可取得できないケースを解説にてまとめています。
⑤ 講習会を早めに受講しているか
産業廃棄物収集運搬業許可では、講習会修了証の提出が必要です。
講習会では、次のような内容を学びます。
・廃棄物処理法
・産業廃棄物の種類
・マニフェスト制度
・適正処理のルール
講習会は定期的に開催されていますが、時期によっては予約が取りにくいこともあります。
そのため、許可申請を考えている場合は、早めに受講しておくことが重要です。
また、修了証には有効期限があるため、更新時期にも注意が必要です。
オンライン受講の流れや修了証の有効期限については、産業廃棄物収集運搬業許可の講習会とは?オンライン受講・有効期限・注意点を解説をご覧ください。
産業廃棄物収集運搬業許可は事前確認が重要
産業廃棄物収集運搬業許可は、事前準備によって申請手続きの進み方が大きく変わる許可です。
特に確認しておきたいポイントは次の5つです。
・運搬する産業廃棄物の種類
・運搬車両の準備状況
・財務状況
・欠格事由
・講習会の受講状況
申請前にこれらを整理しておくことで、追加資料や手続きの遅れを防ぎやすくなります。
不許可になりやすいケースや実務上よく確認されるポイントについては、産業廃棄物収集運搬業許可申請で不許可になりやすい人の特徴とは?実務で見られるポイントを解説でも解説しています。
産業廃棄物収集運搬業許可についてさらに知りたい方へ
産業廃棄物収集運搬業許可の制度や要件、申請手続きなどについて全体を知りたい方は、「産業廃棄物収集運搬業の記事まとめ」もご覧ください。
産業廃棄物収集運搬業許可申請などをご検討の方へ
当事務所では、産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請や更新、各種変更届などの手続きについてサポートを行っています。
サポート内容や対応できる業務範囲については、「産業廃棄物収集運搬業許可申請サポート」でご確認いただけます。
産業廃棄物収集運搬業許可の申請はお任せください
この記事では、産業廃棄物収集運搬業許可について解説しました。
産廃業の許可は、取り扱う廃棄物の種類や運搬区域(都道府県)、車両・容器の要件、講習会修了の有無などにより、申請内容や必要書類が大きく変わります。
「許可が必要なのか判断できない」
「どの自治体に申請すればいいのか分からない」
「書類作成や役所対応を任せたい」
このようなお悩みがある場合は、早めに専門家へ相談することで、申請のやり直しや無駄な時間を防ぐことができます。
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