建設業許可の決算変更届(事業年度終了届)とは?提出期限と必要書類
建設業許可を取得した後は、許可を維持するためにさまざまな届出が必要になります。
その中でも毎年必ず提出しなければならないのが 「決算変更届(事業年度終了届)」 です。
しかし実務では、
- 許可を取った後に届出を忘れている
- 税理士任せで建設業の書類が未提出
- 更新時にまとめて出そうとして指摘される
といったケースが少なくありません。
この記事では、建設業許可の決算変更届について、提出期限・必要書類・実務上の注意点を整理します。
決算変更届とは
決算変更届とは、
事業年度終了後に提出する建設業の実績報告書類です。
建設業法第11条に基づき、建設業許可を受けている事業者は 毎事業年度終了後に届出を行う義務があります。
これは
- 会社の財務状況
- 建設工事の実績
- 技術者の状況
などを行政に報告するための手続きです。
この届出を行わないと、次のような問題が生じます。
- 更新申請ができない
- 行政指導の対象になる
- 公共工事の入札で不利になる
そのため、許可取得後も継続して対応が必要な手続きです。
提出期限
決算変更届の提出期限は次のとおりです。事業年度終了後4か月以内
例えば、
| 決算月 | 提出期限 |
|---|---|
| 3月決算 | 7月末まで |
| 6月決算 | 10月末まで |
| 12月決算 | 4月末まで |
提出期限を過ぎても受付自体はされますが、
遅れている状態が続くと行政から指摘される場合があります。
また、建設業許可の 更新申請では過去5年分の決算変更届が必要になります。
そのため、毎年忘れずに提出しておくことが重要です。
必要書類
決算変更届では、主に次の書類を提出します。
工事経歴書
1年間に行った主な工事をまとめた書類です。
- 工事名
- 請負金額
- 元請・下請
- 工期
などを記載します。
工事施工金額
1年間の工事売上を業種別に整理した書類です。
建設業許可を受けている業種ごとにまとめる必要があります。
財務諸表
会社の財務状況を示す書類です。
法人の場合は
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書
などが必要になります。
納税証明書
法人税や事業税などの納税証明書が必要になる場合があります。
自治体によって提出書類が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
実務で多い注意点
決算変更届では、次の点でつまずく事業者が多く見られます。
工事経歴書が作れない
工事経歴書は建設業の様式に合わせて作成する必要があります。
会計データだけでは作れないため、
- 工事台帳
- 請負契約書
- 請求書
などを整理しておく必要があります。
税理士と役割が違う
決算書自体は税理士が作成しますが、建設業の様式への変換は別作業です。
そのため
- 税理士は決算書作成
- 建設業届出は行政書士
という形で対応するケースが考えられます。
更新前にまとめて出すのは危険
更新申請の際に「決算変更届が5年分出ていない」というケースは少なくありません。
しかし、まとめて提出すると
- 工事資料が残っていない
- 金額が確認できない
- 書類作成に時間がかかる
といった問題が起こります。
毎年提出しておく方が結果的に負担は少なくなります。
まとめ
建設業許可を取得した後は、毎年 決算変更届(事業年度終了届) を提出する必要があります。
主なポイントは次のとおりです。
- 提出期限は 事業年度終了後4か月以内
- 工事経歴書や財務諸表の提出が必要
- 更新申請では 過去5年分の提出が必須
許可取得後は手続きが終わったわけではなく、その後の届出を継続して行うことが重要です。
建設業許可の維持や更新をスムーズに行うためにも、早めに準備しておくことをおすすめします。
建設業許可についてさらに知りたい方へ
建設業許可の制度や要件、申請手続きなどについて全体を知りたい方は、「建設業の記事まとめ」もご覧ください。
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