建設業許可は自分で申請できる?行政書士に依頼する場合との違い
建設業許可を取得したいと考えた際、
- 自分で申請できるのか
- 行政書士に依頼した方がよいのか
と悩む方は少なくありません。
実際、建設業許可は自分で申請することも可能です。
一方で、建設業許可では、
- 許可要件の確認
- 実務経験証明
- 多数の添付書類収集
などが必要になります。
特に初めて申請する場合は、思った以上に時間がかかるケースも少なくありません。
この記事では、建設業許可を自分で申請する場合の流れや注意点、行政書士へ依頼する場合との違いについて整理します。
建設業許可は自分で申請できる
建設業許可は、行政書士へ依頼しなくても申請可能です。
実際に、自社で書類作成から提出まで行う事業者もいます。
ただし、建設業許可は単純に書類を提出すればよい手続きではありません。
許可取得には、
- 経営業務管理責任者
- 専任技術者
- 財産的基礎
などの要件確認が必要になります。
また、状況によっては証明資料整理や補正対応に時間を要するケースもあります。
自分で申請する場合の主な流れ
建設業許可を自分で申請する場合、一般的には次の流れで進めます。
許可要件を確認する
まずは、建設業許可の要件を満たしているか確認します。
主な確認項目として、
- 経営業務管理責任者
- 専任技術者
- 財産的基礎
- 営業所要件
などがあります。
ここで要件を満たしていない場合、申請しても許可取得できません。
必要書類を収集する
建設業許可では、多くの添付書類が必要になります。
例えば、
- 登記事項証明書
- 納税証明書
- 残高証明書
- 確定申告書
などがあります。
また、専任技術者を実務経験で証明する場合は、契約書や請求書なども必要になります。
申請書類を作成する
建設業許可では、
- 工事経歴書
- 財務諸表
- 各種申請書
など、作成が必要な書類も多くあります。
記載内容に不備があると、補正対応が必要になる場合があります。
行政庁へ提出する
書類完成後、都道府県へ申請を行います。
都道府県によっては、
- 事前予約制
- 窓口審査
- 事前確認
などが必要になる場合があります。
自分で申請するメリット
自分で建設業許可を申請する場合には、費用面などのメリットがあります。
行政書士報酬が不要
自分で対応するため、行政書士報酬が発生しません。
できるだけ費用を抑えたい場合はメリットになります。
建設業許可制度を理解しやすい
自分で書類確認や要件確認を行うことで、建設業許可制度への理解を深めやすくなります。
更新や変更届対応にも役立つ場合があります。
自分で申請する際の注意点
一方で、建設業許可では専門的な確認が必要になる場面もあります。
実務経験証明で苦労するケースが多い
特に多いのが、専任技術者の実務経験証明です。
実務経験証明では、
- 契約書
- 注文書
- 請求書
などの確認が必要になります。
過去資料が不足しているケースも少なくありません。
専任技術者の実務経験証明は特に難易度が高いポイントです。証明方法については建設業許可申請で実務経験証明が難しい場合の対応方法で解説しています。
どの資料で証明するか判断が難しい場合がある
事案によっては、
- どの工事を使うか
- どの期間を証明するか
- どの資料を組み合わせるか
など、整理が必要になる場合があります。
書類不備や補正対応が発生する場合がある
申請書類に不備があると、補正対応が必要になります。
結果的に、想定以上に時間がかかるケースがあります。
建設業許可では書類不備による補正が発生することがあります。申請全体の流れについては建設業許可申請の流れと必要書類|提出ミスを防ぐ実務ガイドをご覧ください。
本業と並行して進める負担がある
建設業許可では、資料収集や確認事項が多くあります。
本業が忙しい中で対応する負担は小さくありません。
行政書士へ依頼する場合との違い
行政書士へ依頼する場合は、書類作成や申請サポートを受けながら進めることができます。
要件確認を進めやすい
建設業許可では、事前の要件確認が重要です。
特に、
- 実務経験年数
- 証明資料
- 営業所要件
などは、事前整理が必要になるケースがあります。
書類収集や作成負担を減らしやすい
必要書類や作成書類を整理しながら進めやすくなるため、負担軽減につながる場合があります。
補正リスクを減らしやすい
事前確認を行いながら進めることで、不備や補正対応のリスクを減らしやすくなります。
急ぎ案件に対応しやすい場合がある
元請から早期取得を求められているケースでは、スケジュール管理も重要になります。
無許可営業のリスクや要件不足のまま申請してしまうケースもあるため、注意が必要です。建設業許可なしで500万円以上の工事をした場合どうなる?で実務上のリスクを整理しています。
自分で申請するか迷った場合の考え方
建設業許可は、自分で申請することも可能です。
ただし、状況によって負担や難易度は大きく変わります。
自分で申請しやすいケース
比較的進めやすいのは、
- 資料整理ができている
- 資格者がいる
- 時間的余裕がある
ケースです。
行政書士への相談を検討した方がよいケース
一方で、
- 実務経験証明に不安がある
- 急ぎで取得したい
- 本業が忙しい
- 過去資料が不足している
場合は、早めに相談した方が進めやすいケースがあります。
まとめ
建設業許可は、自分で申請することも可能です。
しかし、
- 許可要件確認
- 実務経験証明
- 必要書類整理
など、専門的な確認が必要になる場面もあります。
特に実務経験証明では、資料不足や証明方法で苦労するケースも少なくありません。
また、書類不備による補正対応で想定以上に時間がかかることもあります。
建設業許可をスムーズに進めるためには、自社状況に応じて、自分で申請するか行政書士へ依頼するかを検討することが重要です。
建設業許可は取得後も更新や変更届などの手続きが必要になります。許可後の実務については建設業許可を取得した後に必要な手続きとは?許可業者の義務を解説もご覧ください。
建設業許可についてさらに知りたい方へ
建設業許可の制度や要件、申請手続きなどについて全体を知りたい方は、「建設業の記事まとめ」もご覧ください。
建設業許可申請などをご検討の方へ
当事務所では、建設業許可の新規申請や更新、各種変更届などの手続きについてサポートを行っています。
サポート内容や対応できる業務範囲については、「建設業許可申請サポート」でご確認いただけます。
