建設業の帳簿とは?建設業許可業者の帳簿義務・保存期間・注意点を解説

まず知っておきたいこと

建設業許可業者は、営業所ごとに営業に関する事項を記載した帳簿を備え、関係書類とともに保存します。会計帳簿や税務総勘定元帳だけでは、建設業法上の帳簿を満たすとは限りません。

契約時に工事情報を登録し、変更契約、完成・引渡し、支払まで一つの工事番号で管理すると、決算変更届・経審・紛争対応にも使えます。

OFFICE営業所ごと

建設工事の請負契約を行う営業所で帳簿を備えます。

PROJECT工事ごと

注文者、工事名、場所、契約額、工期、技術者等を記録します。

STORE保存

法定期間と住宅新築工事等の特則を確認して保存します。

帳簿と一緒に管理する情報

契約書・請書・変更合意・完成確認まで、工事の流れが追える状態にします。

確認項目制度・判断の内容実務上の対応
契約基本情報注文者、工事名称・場所、契約日、請負額、工期等を記録します。税込・税抜、追加変更後の最終額を明確にします。
許可・業種工事に必要な許可業種、元請下請、一般特定を記録します。決算変更届の業種集計へ連携します。
技術者主任技術者・監理技術者、資格、専任期間等を記録します。配置変更の履歴も残します。
下請契約下請業者、許可、契約額、工期、施工範囲を記録します。施工体制台帳対象工事は関連資料と連携します。
契約書類契約書、注文書・請書、見積、変更合意、検査・引渡し書類を保存します。口頭変更を放置せず書面・電子記録へ残します。

実務上の重要ポイント

POINT 01

会計と工事をつなぐ

請求・入金・原価を工事番号で管理します。

POINT 02

決算届へ再利用

工事経歴書・施工金額を帳簿から集計できるようにします。

POINT 03

電子保存の要件

改ざん防止、検索、バックアップ、閲覧性を整えます。

POINT 04

退職者の記憶に依存しない

現場担当者が変わっても契約経緯を追える記録を残します。

工事ファイルに保存するもの

準備・確認リスト
  • 見積・内訳・図面・仕様書
  • 請負契約書・注文書・請書
  • 追加変更の承認記録
  • 下請契約・施工体制資料
  • 技術者資格・配置記録
  • 検査・完成・引渡し記録
  • 請求・入金・保証関係資料

進め方

01受注時に工事番号を発行

契約・会計・現場資料を紐付けます。

02契約情報を帳簿へ登録

業種・金額・工期・技術者を入力します。

03変更を都度更新

追加工事・工期・技術者変更を記録します。

04完成時に資料を確定

引渡し・最終金額・下請支払を確認します。

05年度・保存期限を管理

決算届へ集計し法定期間保存します。

注意点

税務調査用の帳簿だけで建設業法の管理を終えない

税務帳簿は金額中心ですが、建設業法では契約内容、工期、技術者、下請等の工事情報が必要です。会計ソフトと工事台帳を連携させます。

よくある失敗

  • 請求書だけ保存する
  • 追加工事を口頭のままにする
  • 技術者配置を記録しない
  • 業種別集計を決算後に推測する
  • 担当者PCだけに保存する

確認しておきたいポイント

帳簿の保存期間は何年ですか?

工事の種類や住宅新築工事等で特則があるため、最新法令に基づき区分して管理します。

Excelでもよいですか?

必要事項を記録し、改ざん・検索・閲覧・保存の要件を満たす運用を整えます。

工事台帳と同じですか?

社内工事台帳を法定帳簿として使う場合は、必要記載事項と添付書類を満たすよう設計します。

軽微工事も記録しますか?

許可業者として請け負った建設工事を管理し、決算届・契約遵守に活用します。

建設業の帳簿・工事台帳を整備したい方へ

現在の契約・会計・現場資料を確認し、法定事項と決算届に使える管理項目を整理します。

建設業許可についてさらに確認する

※制度・金額・様式・行政庁運用は変更されることがあります。申請・契約時点の奈良県、国土交通省等の最新案内をご確認ください。