建設業許可の営業所とは?要件・認められる事務所・注意点を解説

まず知っておきたいこと

建設業法上の営業所は、単なる登記住所や資材置場ではなく、建設工事の見積り、入札、請負契約の締結に関する実体的な行為を常時行う事務所です。

主たる営業所には常勤役員等と対応する営業所技術者等を置き、従たる営業所にも令3条使用人と対応する営業所技術者等を配置します。

FUNCTION契約機能

見積・入札・契約締結等を継続的に行う実態が必要です。

PLACE物理的実態

使用権限、独立区画、電話・机・書類保管等を確認します。

PEOPLE人員配置

営業所ごとに必要な常勤者・技術者を置きます。

営業所要件の確認項目

登記本店と建設業法上の営業所が一致しないケースもあります。

確認項目制度・判断の内容実務上の対応
使用権限自己所有、賃貸借、使用貸借等で継続利用できることを確認します。契約名義、用途、転貸、貸主承諾、管理規約を確認します。
独立性他社や居住部分と区分され、業務を独立して行える状態を確認します。入口、区画、看板、書類管理、来客動線を写真・図面で示します。
事務設備机、電話、パソコン、書類保管、応接等を備えます。申請時の写真と実際の使用状態を一致させます。
契約権限見積・契約を行う責任者と社内権限を確認します。従たる営業所では令3条使用人の委任範囲を整えます。
常勤者常勤役員等・営業所技術者等・令3条使用人の勤務を確認します。他営業所や他社との重複、通勤可能性、勤務実態を確認します。

実務上の重要ポイント

POINT 01

自宅兼事務所

生活空間との区分、来客・書類保管、賃貸・管理規約を確認します。

POINT 02

同居事務所

同一室を他社と共用する場合は、固定区画と独立運営を慎重に確認します。

POINT 03

資材置場・現場事務所

見積・契約を常時行わない場所は通常の営業所とは区別します。

POINT 04

大臣許可への影響

他都道府県に契約締結営業所を置くと、知事許可から大臣許可への許可換えを検討します。

営業所確認に使う資料

準備・確認リスト
  • 建物登記事項証明書・固定資産資料
  • 賃貸借契約書・使用承諾書
  • 間取り図・案内図
  • 外観・入口・室内・設備写真
  • 電話・郵便・看板の使用状況
  • 組織図・権限規程・令3条使用人資料

進め方

01候補物件を契約前に確認

用途・転貸・独立性を確認します。

02営業所機能を設計

人員、机、保管、電話、看板、来客動線を決めます。

03使用権限を文書化

会社名義と建設業利用の承諾を整えます。

04写真・図面を作成

外部から営業所内まで連続して確認できる資料にします。

05許可区分と人員を照合

営業所数・都道府県・担当業種から知事大臣と配置者を決めます。

注意点

物件契約後に「営業所として使えない」と判明するのが最大の手戻りです

住居専用契約、転貸禁止、管理規約、他社との区画不足等は、家具を置くだけでは解決できません。賃貸借契約前に図面と契約条件を確認してください。

よくある失敗

  • 法人登記できれば営業所要件も満たすと考える
  • 郵便転送型オフィスで申請する
  • 賃貸人の承諾なく事務所利用する
  • 他社との共用机だけで独立性を説明する
  • 県外支店を置いても知事許可のままでよいと考える

確認しておきたいポイント

登記上の本店で必ず申請しますか?

主たる営業所と登記本店が異なる場合もありますが、実態・表示・資料の整合を確認します。

自宅の一室でも可能ですか?

専用区画、使用権限、業務設備、生活部分との区分を示せれば可能性があります。

シェアオフィスは使えますか?

専有性、契約権限、書類保管、常勤勤務が確保できるかを個別に確認します。

現場事務所を営業所にできますか?

工事期間だけの現場管理拠点と、請負契約を常時行う営業所は区別します。

候補物件が営業所要件を満たすか確認したい方へ

契約前の図面・賃貸条件・区画・配置人員を確認し、申請に使える営業所か整理します。

建設業許可についてさらに確認する

※制度・金額・様式・行政庁運用は変更されることがあります。申請・契約時点の奈良県、国土交通省等の最新案内をご確認ください。