建設業許可なしで500万円以上の工事をしたらどうなる?無許可営業のリスクを解説

まず知っておきたいこと

許可が必要な建設工事を無許可で請け負うと、建設業法違反となる可能性があります。後から許可を申請しても、過去の無許可行為が遡って適法になるわけではありません。

発覚した場合は、契約書を作り替えたり金額を分割したりせず、工事内容・契約日・金額・支給材料・施工状況を保存し、専門家と行政庁へ相談します。

LEGAL法令リスク

無許可営業には罰則や監督上の問題が生じ得ます。

BUSINESS取引リスク

元請との契約解除、入場停止、信用低下につながる場合があります。

LICENSE今後の申請

過去の行為を正確に整理し、虚偽なく申請する必要があります。

まず確認する事実

「500万円以上だった」だけで結論を急がず、許可が必要な工事だったかを正確に確認します。

確認項目制度・判断の内容実務上の対応
契約時点契約締結日に有効な許可を保有していたかを確認します。更新切れ、業種不足、一般・特定の違いも含めて許可通知・検索結果を確認します。
税込請負代金当初契約、追加工事、材料支給の合計を算定します。請求済額や利益額ではなく、請負契約の総額で整理します。
工事業種実際の施工がどの29業種に当たるかを確認します。別業種の許可を持っていても、対象業種を持たなければ問題が残ります。
契約の一体性分割した複数契約が実質一体かを確認します。同一現場、注文者、目的物、工期、交渉経緯を時系列化します。
元請・下請関係誰が発注者で、誰と契約し、誰へ再下請したかを確認します。特定建設業や技術者配置、施工体制台帳の問題も併せて確認します。

実務上の重要ポイント

POINT 01

すぐ保存する資料

契約書、注文書、見積、請求、入金、メール、図面、日報、材料支給資料を改変せず保存します。

POINT 02

工事が継続中の場合

追加契約・施工継続の可否を独断で決めず、法的・行政上の対応を相談します。

POINT 03

元請への報告

事実確認前の断定や隠蔽を避け、対応方針を専門家と検討します。

POINT 04

今後の再発防止

見積承認前に許可業種・金額・有効期限を自動確認する社内フローを作ります。

相談時に必要な資料

準備・確認リスト
  • 許可通知書・許可証明書・更新申請控え
  • 全契約書・注文書・変更注文書
  • 見積内訳と材料支給一覧
  • 請求書・入金記録
  • 工事日報・施工写真・下請契約
  • 元請とのメール・協力会社規程

進め方

01事実を時系列化

見積、契約、追加、施工、請求、入金を日付順に整理します。

02許可要否を再判定

工事業種と合計金額、許可保有状況を確認します。

03リスクと継続対応を相談

行政書士だけでなく、必要に応じ弁護士等と契約・刑事・行政対応を検討します。

04行政庁への説明準備

推測や隠蔽をせず、客観資料と再発防止策を用意します。

05今後の許可・社内統制を整備

適法な申請と、受注前チェックを実施します。

注意点

契約書の日付・金額を後から変えない

過去の事実と異なる書類を作ると、無許可の問題に虚偽申請・文書の信用性の問題が加わります。原資料を保全し、適法な説明と是正を検討してください。

よくある失敗

  • 請求書を分ければ問題ないと考える
  • 別業種の許可番号を元請へ提出する
  • 更新申請中だったから有効と説明する
  • 契約書を作り直して過去を整える
  • 同じ受注フローを改善せず繰り返す

確認しておきたいポイント

過去に1件だけなら問題になりませんか?

件数だけで違法性が消えるわけではありません。具体的事実と法的リスクを確認します。

工事完了後に許可を取ればよいですか?

新しい許可は将来の営業に対するもので、過去の無許可行為を遡って許可するものではありません。

元請にも責任がありますか?

元請側にも下請選定・施工体制等の問題が生じる場合がありますが、自社の無許可行為が免責されるわけではありません。

行政書士だけで対応できますか?

許可申請や行政手続は行政書士が対応できますが、捜査・紛争・損害賠償等は弁護士への相談が必要です。

無許可の可能性がある契約に気付いた方へ

資料を改変せず事実を整理し、許可要否、工事継続、行政庁・元請への対応、今後の申請を検討します。

建設業許可についてさらに確認する

※制度・金額・様式・行政庁運用は変更されることがあります。申請・契約時点の奈良県、国土交通省等の最新案内をご確認ください。