古物商許可取得後にやるべきこと|開業準備・帳簿管理・運用開始の実務ポイント

許可証受領後の運用を整える

古物商許可は許可証を受け取れば終わりではありません。営業開始前に標識・本人確認・帳簿・ウェブ表示・変更管理を実際の業務へ組み込みます。

店頭買取、出張買取、ネット販売、宅配買取では必要な帳票・本人確認方法が異なるため、スタッフが迷わない手順を作ります。

DISPLAY表示

営業所の標識とウェブ上の許可情報を整えます。

VERIFY本人確認

買受金額・品目・対面/非対面に応じた法定確認を行います。

RECORD記録

古物台帳等に取引情報を記載し、追跡可能な状態で保存します。

営業開始前の準備

営業初日から適正運用できるよう、許可証受領後に次を整えます。

古物商標識営業所の見やすい場所に、定められた様式の標識を掲示します。
許可証管理営業所で保管し、紛失・滅失時は速やかに再交付申請を確認します。
古物台帳紙または電磁的方法で、必要事項を取引時に記録できる様式を準備します。
本人確認手順対面、出張、宅配、オンラインの方法ごとに確認手順を定めます。
ウェブ表示公安委員会名、許可番号、氏名・名称をサイトの見やすい場所へ表示します。
従業者教育本人確認不備、盗品疑い、未成年、現金・個人情報の対応を共有します。
初日の買取から記録できる状態にする

標識を購入しただけ、台帳のExcelを作っただけでは不十分です。実際の買取フローで誰がいつ記録するかを決めます。

買取・販売時の義務

取引金額と品目により、本人確認・記録義務の有無を判定します。

相手方確認住所、氏名、職業、年齢を法定方法で確認します。
1万円以上の買受け原則として全ての古物で本人確認・帳簿記載を行います。
1万円未満でも免除されない品目バイク、ゲームソフト、CD・DVD等、書籍に加え、2025年10月から室外機等・電線・金属製グレーチングが追加されています。
非対面買取免許証画像だけでなく、法定の非対面確認方法を採用します。
帳簿記載取引年月日、品目・数量、特徴、相手方、確認方法等を記録します。
保存帳簿は最終記載の日から3年間、電磁的記録は記録した日から3年間、検索・提示できる状態で保存します。
品目別の本人確認判定表を作る

貴金属等を扱う古物商は、犯罪収益移転防止法上の本人特定事項確認や疑わしい取引の届出等も確認します。

盗品・個人情報への対応

古物営業は盗品流通防止を目的とするため、価格査定だけでなく出所確認が重要です。

不自然な持込み新品同様の大量品、所有経緯が曖昧、識別番号削除などは慎重に確認します。
警察からの品触れ該当品の在庫・取引記録を確認し、売却・移動を止めて対応します。
盗品疑い直ちに警察へ申告すべき状況を社内ルール化します。
本人確認書類必要な情報だけを扱い、閲覧権限・保管場所・廃棄方法を決めます。
商品識別シリアル、車台番号、傷・刻印・付属品等を台帳へ記録します。
盗品疑いを管理者へ即時報告する

盗品の疑いがある場合に通常買取として処理しないよう、査定担当から管理者へ即時報告する仕組みを作ります。

催事・オークションは開催日から逆算する

競り売りと仮設店舗はいずれも事前手続きです。会場予約後に判断するのではなく、受取り・販売・入札の方法を決める段階で対象届出を確認します。

行商従業者証従業者が営業所以外で古物営業を行うときは、許可者本人の許可証または従業者の行商従業者証を携帯させます。
競り売りの届出古物市場以外の場所で競り売りを行う場合は、別記様式第10号を原則として実施日の3日前までに届け出ます。
ウェブを利用した競り売りホームページを利用して競り売りを行う場合は、別記様式第10号の2による届出を原則3日前までに行います。
仮設店舗営業催事会場等の仮設店舗で古物を受け取る場合は、別記様式第14号の2を営業日の3日前までに届け出ます。
許可証の再交付許可証を亡失・滅失した場合は、別記様式第4号で速やかに再交付申請します。
許可証の返納廃業、許可取消し、亡失許可証の発見、個人許可者の死亡、法人の合併消滅等では、別記様式第9号と許可証を原則10日以内に提出します。

通常の営業所内取引以外を始める場合や、許可証を失った場合、営業を終了する場合には別の様式と期限があります。

営業形態に応じて必要になる届出・証明書

手続きを進める順序

01許可内容を一覧化する

名義、営業所、管理者、区分、行商、URLを社内で共有します。

02標識・表示を整える

営業所とウェブの表示を営業開始前に完了します。

03本人確認方法を決める

取引金額・品目・対面/非対面の判定表を作ります。

04台帳をテストする

仮取引で記載項目・商品追跡・保存を確認します。

05従業者を教育する

盗品疑い、本人確認不備、未成年対応を訓練します。

06月次で許可内容を照合する

新商品・新サイト・人事・移転が届出対象でないか確認します。

確認チェックリスト
  • 営業所に古物商標識を掲示した
  • ウェブへ許可情報を表示した
  • 古物台帳の入力担当を決めた
  • 非対面本人確認を法定方法で運用する
  • 少額でも確認が必要な品目を共有した
  • 変更届の3日前・14日・20日の期限を管理する
  • 許可証紛失時の連絡先を確認した

確認しておきたいポイント

許可証を店頭に掲示する必要がありますか?

営業所では定められた古物商標識を掲示し、許可証は適切に保管します。

すべての買取で本人確認が必要ですか?

金額・品目により免除規定がありますが、1万円未満でも免除されない品目があります。

古物台帳はExcelでもよいですか?

法定事項を取引時に記録し、検索・保存・提示ができる運用かを確認します。

許可取得後の営業ルールを整えたい方へ

標識、行商従業者証、本人確認、古物台帳、URL表示、競り売り・仮設店舗の届出、変更・返納を業務別に整理します。

古物商許可についてさらに確認する

※許可取得後の手続きは、営業形態と実施時期により様式・期限が異なります。催事・競り売り・サイト追加は開始前に確認してください。