古物商許可を取る前に知っておきたい実務トラブル|無許可リスク・ネット販売・警察指摘の注意点

起きやすい失敗から逆算する

古物商許可の問題は、申請書の誤字だけでなく、許可名義と実際の仕入れ・販売・営業所運用がずれているときに発生します。

申請前と許可取得後の両方で起きやすい10事例を、原因と是正方法に分けて確認します。

BEFORE許可前

仕入れ販売を始めてから申請すると無許可営業の問題が生じます。

OPERATION営業中

本人確認・帳簿・標識・URL表示を運用へ組み込みます。

CHANGE変更後

営業所・役員・管理者・URL変更を期限内に届け出ます。

許可前のトラブル

営業開始を急ぐと、申請中なら販売できると誤解しやすくなります。

1. 仕入れを先に始めた許可が必要な中古品を仕入れ、許可前に販売・予約受付を開始してしまう。
2. 不用品販売のつもりだった自分の物ではなく、転売目的で仕入れた商品を継続出品している。
3. 法人設立後も個人許可を使用仕入れ・請求・販売主体が法人に変わったのに個人許可番号を表示している。
4. 取扱区分が不足時計・バッグ・カメラなど、実際の商品が届出区分と一致していない。
許可前の仕入れを開始しない

許可要否と申請名義は、売上入金先だけでなく、誰が仕入契約・販売責任を負うかで確認します。

名義・営業所のトラブル

許可上の営業所・管理者と実態が離れると、変更届だけでは解決できないことがあります。

5. 自宅を営業所にしたが管理していない帳簿・在庫・取引管理は別の無届拠点で行っている。
6. 賃貸契約で事業利用が禁止貸主・管理会社とのトラブルで営業所を継続利用できなくなる。
7. 管理者が実質不在名義上の管理者が遠方勤務・他社常勤で、営業所の適正管理を行っていない。
無届拠点を作らない

営業所移転・新設・廃止は事前届出の対象です。移転日より前に手続きを組みます。

ネット販売・取引記録のトラブル

ウェブ販売はURL届出だけでなく許可情報表示と非対面買取の本人確認が必要です。

8. URLを届け出ていない自社ECやストアを開設した後、事後届出をしていない。
9. 免許証コピーだけで宅配買取非対面取引で法定方法を採らず、本人確認が不十分になっている。
10. 古物台帳を後からまとめて記入相手方・品目・数量・特徴・年月日を取引時に記録せず、追跡できない。
URL・本人確認・台帳を一体管理する

2025年10月から、室外機・ヒートポンプ・電線・金属製グレーチングは、1万円未満の買受けでも本人確認・帳簿記載の免除対象外です。

手続きを進める順序

01問題の事実を止める

無許可販売、無届拠点、本人確認不足など継続中の行為を整理します。

02許可証・申請控えを確認する

名義、営業所、管理者、区分、行商、URLを現在の運用と比較します。

03取引履歴を保存する

注文履歴、帳簿、本人確認記録、契約、入出金を保全します。

04必要手続きを判定する

新規許可、事前変更、事後変更、書換え、返納を整理します。

05管轄署へ事実を説明する

発生日・件数・現在の対応を時系列で伝えます。

06再発防止を運用へ入れる

商品登録、買取、出店、人事変更の各段階に確認項目を設けます。

確認チェックリスト
  • 許可取得前の売買がない
  • 個人・法人の名義が実態と一致する
  • 許可証の営業所で帳簿・取引を管理している
  • 管理者が営業所を実際に管理する
  • EC・ストアURLの届出状況を確認した
  • 本人確認と帳簿記載を取引時に行っている
  • 変更日と届出期限を管理している

確認しておきたいポイント

無許可営業に気付いたら過去分を後から申請できますか?

許可は将来の営業について受けるもので、過去の無許可状態が申請で消えるわけではありません。販売を止め、事実を整理して相談します。

URL届出を忘れていました。どうすればよいですか?

開設日、URL、許可名義、使用権限資料を整理し、管轄署へ速やかに相談します。

帳簿に不足がある場合は記憶で埋めてもよいですか?

注文・買取・入金・発送資料など客観的記録から復元し、推測を事実として記載しないようにします。

古物営業の運用に不安や届出漏れがある方へ

許可証、申請控え、営業所、販売サイト、取引履歴を確認し、現在の問題と必要な是正手続きを時系列で整理します。

古物商許可についてさらに確認する

※過去の取引に問題が疑われる場合は、記録を削除・改変せず保存し、現在進行中の行為を整理したうえで管轄署へ相談してください。